RENTRER EN SOI/AIN SOPH AUR DISC2

Side Of Satan

1.PROTOPLASM ★★★☆
2nd収録。匠作曲。
路線変更一発目シングルだった楽曲がこのディスクの一発目。
ダークなゴシック聖堂風シンセとヘヴィリフ、不穏なボーカルで始まり、Bメロで発狂ディルアングレイデスヴォイスよりも「らぁ〜ぁぁんらぁ〜ぁぁん」の部分が京意識してんのが伝わってきます。
サビは地べたに這いつくばり届かぬ空に手を伸ばしながら歌う砂月が浮かんでくる憂鬱性を持ちながらも比較的キャッチー。
しょぼいシャウトとデスヴォイスを我慢できれば、マリス風ヴィジュアル系ゴシック要素とディルアングレイヴィジュアル系メタルコア要素を半々くらいに入れて料理してくれている佳作。

2.JUST MAD PAIN ★★★☆
3rd収録。匠作曲。
縦ノリのゴリゴリ凶悪リフで黙々と進行する楽器隊、その上でボーカルがこの世界で汚れていく自分を嘆くヘヴィロック。
この手の曲なのにボーカルがデスヴォイス使わず、がなりながらも一貫してクリーンなのがようやくこいつらもわかってきたな感。
タイトルコールで悲痛と怒り爆発のBメロ→ディルアングレイ風嘆きの美メロのサビがキマってます。

3.薄紅色 ★
1st収録。匠作曲。
緊迫感のあるハードなリフが売りらしい初期のヘヴィ駄曲

4.Re-birth ★
1stミニアルバム収録。匠作曲。
デスヴォイスがまだ上手にできないので、代わりにエフェクトかけたボーカルで狂気性を出しましたって感じの高速ハードなナンバー。
シャウトには自信があったのか、Bメロではシリアスに畳みかけるどこか金属質な楽器隊に乗せ、ストレートにギャーギャー連発してます。ここのインパクトが強すぎてサビが弱い。
ドラムもエフェクトがかかりドラム缶を叩いてるような音でスカンスカン突っ走るのでこちらも耳をひきますね。
途中に入る射精寸前みたいなボーカルの語りがキモいので★-1。

5.分裂LE+DD人格 ★★
2nd収録。匠作曲。
怪しげで冷たいゴシックイントロから、ボーカルのシャウト&ヘヴィリフで地味な爆発力をもって始まるナンバー。
そこからどんどん爆弾を投下していくように、six ugly期のヴィジュアルデスラッパー京の物まねを披露するAメロ、一人でシャウトで掛け合いしながら怒り叫ぶBメロ、ゴシックシンセが再び登場して儀式的メロで盛り上がるクリーンなサビへと激しく展開されていきます。
最後のサビはデスヴォイスバージョンになってクラスター爆弾投下するようにヴォイヴォイヴォヴォーイ。
ディルアングレイとディスパーズレイが6:4くらいで配合された曲。

6.AMONGST FOOLISH ENEMIES ★☆
3rd収録。匠作曲。
これはリエントールアンソイ版朔-saku-ですね。シャウトとデスヴォイスで暴れまくっているかと思えば、急にファルセット入りキャッチー憂鬱歌謡曲になるところとかまんまです。
しかし各所がパワー不足で草-kusa-って感じに。
まず砂月の酷い発音のデス英語。デスヴォイスなのに発音が気になるってのはある意味珍しいですが。
それからサビ前のヴォイヴォイパートが弱い。2ndからずいぶん成長したんですが京と比べるとまだまだカメックスゼニガメくらいの差があります。
比べたくないんですが、比べてしまう曲です。

7.太陽の届かない場所 ★★
同時発売ミニアルバム収録。匠作曲。
泡SE入り悲しき静かなイントロから始まるパワーバラード。
リードトラックだったので取っつきやすい曲ですが、Bメロがなく、
楽器隊も鳴りを潜めがち、深海に眠るタイタニックを感じられる閑寂なパート→それを突き破ってみんなで感情的になるサビ
の繰り返しなので単調に聞こえます。

8.月が舞い降りる事のない大地 ★★☆
新曲。匠作曲。
太陽の次は月がないところという、前の曲と対にしたのであろうバラード。
構成も似てますが、SEやシンセは使われず、神秘さと虚しさを出してるピアノ以外は至ってシンプルな音。
それなのに前の曲よりも曲の世界に浸れます。
というか、これはどちらかというとディスク1に入れるべき曲のような気が。最初はLUNA SEAのMOON的ダークさがありますが、サビは月が舞い降りる事のありそうな白い儚さに満ちたものです。

9.THE ABYSS OF DESPAIR ★★☆
3rd収録。匠作曲。
2分半を駆け抜ける疾走ヘヴィメタル
重くてダークながらも、何だかドライブ感のある軽快ギターリフでリズムがノリノリです。
ボーカルもデスヴォイスとシャウト混じりでドスの利いた歌い方ですが、そんな演奏に合わせて若干ノってます。
でもサビは変に高音クリーンになってしまうので、そこはブチ切れたまま突っ走って欲しかったかな。
最後のCメロの諦念感は好きよ。

10.wither ★★★
1st収録。作曲リエント名義。
退廃的なAメロ、妖しげなベースがちょっとホラーなBメロを経て、サビでボーカルの悲痛が爆発。低音と高音での抑揚の付け方が上手い!ギターソロも泣ける!詩の造花が燃やされていく悲しみを表現してます。
そういう意味では曲名はファイヤーとかバーンになると思うのですが、それだとこの冷たい曲調に似合わないか。
ディルアングレイのコンシーブドソーローには負けるけど、ヴィジュアル系ダークバラードの名曲の一つ。

11.THORNY RAIN BREAK ★★★
3rd収録。匠作曲。
憂鬱なアルペジオから始まる雨の日陰鬱ゴシックヘビメタバラード。
といってもBメロからシャッフル調になって跳ねながら進んでいくので重厚ながらもかなりキャッチーな仕上がりに。
前の曲の冷たい炎を鎮火する雨です。

12.JUDE ★★
2nd収録。匠作曲。
チェンバロ風ゴシックシンセの効いたミディアムテンポのロック。
2ndで聞いたときはギャースカハード系の中に咲いた一輪の黒い薔薇って感じだったんですけど、このベストで聞くと今ひとつですね。

13.苺オブラート ★★
初期配布曲。砂月作曲。
タイトルから可愛らしい萌え萌えキュンなポップチューンを想像してしまいますが、デデデデデデデデデデデン ワゥゥン!!ショワァイ!!
全然そんなことはなかったシャウト全開ヴィジュアル発狂ハードチューン。サビではメロディアスに疾走します。
2ndには再録バージョンがありますが、こっちのほうがレア度とキャッチー度は上。あっちは中学二年生度とメタル度が上。

14.LAST WORD 「 」★
11thシングルc/w
1stの悲しき名曲(ってほどでもないですが)がおなじみアコースティックなアレンジで帰ってきました!でもどうでもいいです!

15.I HATE MYSELF AND WANT TO DIE ★★
3rd収録。匠作曲。
ゴリゴリヘヴィ楽器隊とシャウトデスヴォイスパート→ダーイ!のコーラスがちょっとダサいボーカルの憤怒&説教パート→哀愁キャッチー歌謡パート。
はい。
まあ曲はともかく、ディスク2枚目の15曲目にして、ようやくリエントールアンソイのバンドテーマである「自己回帰」を意識してるであろう曲と出会えました。
失恋系ばっかでしたからね。
「教えろ 生きる意味をををををを」とブチ切れながら叫ばれるのも困りますけど。

16.全景色腐り果てる今、唯一… ★
作曲リエント名義。配布曲。
タイトル通り全景色が腐り果て、魔界的荒野が浮かんでくる雰囲気から・・・、こ、これは笑っていいのでしょうか?まあシリアスな笑いでしょうね。
前の曲でもちょっと出てきたリエント早口言葉がメインのダークなバラード。
サビは最初から最後までファルセットで歌い上げるという気合いの入ったものなのですが、 このおぞましい早口言葉のインパクトが強すぎて完全に食われてしまってます。 qあwせdrftgyふじ こlp
ディスク1のSTAY GOLDは綺麗なエンディングでしたが、こちらは見ていた映画が突然砂嵐画面になってしまうような終わり方ですね。

総評 ★★★☆
なかなか選曲のいいベストです。
Ruvieも見習って欲しい。