Sugar/sweetest

1st

1.SE 〜Brand new World〜
SEとありますが、普通の曲としても聞けます。
洒落た楽器隊とLokiのわけわからん語りで三分。

2. Sleepy ★★★★
リラックス系ロック。
前半は愛撫するかのようなギター、眠たげなボーカルで他のパートも大人しめですが、途中でブレイク、そのまま全員で疾走して曲がテンポアップ。それでもsleepyさは失わない不思議な曲です。
ギターソロも前作のミニアルバムは無駄にテクだけ披露する印象でしたが、このアルバムからは曲に合わせたものを弾いているというか、熟練した余裕を感じますよ。

3.swim like a butterfly ★★☆
滑らかで流れるようなベースラインが曲を支配してます。さらにギターソロの後に技巧的ベースソロも。
他のパートはエモーショナルになるサビ以外引っ込んでます。
今更ですが、Sugarはメインコンポーザーがギターの人なのに、ベースとドラムがかっこいいですね。本来はジャズ畑の人なのかしら。

4.Blossom ★★★☆
初回にはこれのPV付いてます。シングル曲にしてリードトラック。
縦にも横にものれそうな、グルーヴィーなベースのリフレインが耳を惹くも、全体としては高慢さを感じるくらいにお上品なロック。
サビでは華やかなギターが前に出てピロロロピロロロ咲き誇ります。

5.苦悩と憂鬱に溺れて ★★★★☆
なんだかプログレッシブ。
楽器隊がそれぞれ高速でカッティングやらスラップやらその他諸々色んなプレイ(ぼくには名称がわかりません)する、好き勝手テク披露しまくり弾き倒しまくりパートが、途中、リーダーLoki(実際はリーダーかどうか知りませんが)のセリフを合図にまとまり、Sugar節炸裂のねっとりしたサビへ。
ギターソロも速弾き!速弾き!
楽器隊に耳がいきがちですが、ンギモッヂイイッ !!するLokiのうなり声もツボにハマります。
タイトルとは裏腹に結構明るめ、というかお洒落。

6.JAM ★★★★
Lokiのうんこふんばるかのようなスキャットで始まります。
それは置いといてベースの真悟さん作曲。シャッフル調の軽快なギターと、緩やかにうねるベースのコントラストがブリリアント!もちろんドラムもブラボー!
うっとりしてしまいます。

7.rotten words for dear. ★★☆
導入部にお洒落で軽々しいアレンジしたサビを入れているのですがフェードアウトするやいなや、7分超えのものすごい重厚なスローバラードが始まります。これシングルだったんか・・・。
ヴィジュアル系っぽいダークなAメロからジャズっぽいBメロ、サビ。
ジェイポッパーのぼくにはちと退屈でした。

8.消えない雨筋 ★★★☆
シングル曲にできそうですが、シングルにしちゃったら評価が低くなりそうな、アップテンポのロック。
アルバムで一番聞きやすく、一発で耳に残るメロディです。

9.骨と翅 ★★
展開がころころ変わるプログレッシブなロック。
なんだかこの曲を皮切りにアルバムのポップさが薄れてやけに難解になる気がします。
 
10.凍え揺れる炎 ★★★
ドラムの篤人さん作曲。前の曲と繋がったミディアムテンポのロックです。
アルバムで唯一ヴィジュアル系っぽい禍々しいギター、通常運行のLoki、山なりで唸るベース、ドラムはあれっ? 案外普通、というか特に出過ぎた真似はしてませんね。
ドラムの人はヴィジュアル系好きなんだなと思える一曲。

11.咎人の空(mental sketch modified) ★★★
またもやシングルとは思えないシングル曲。ミニアルバムよりさらに昔の曲の再録なのですが、後半の曲群はマニアックなので馴染んでます。
ストレートに疾走するのに疾走感があまりないというか、どこか倒錯したところがあります。

12.独白 ★★
11のカップリング。初期のダークさ漂う気落ちするバラード。
ボーカルのメロのつけ方や歌い方次第ではかなりの名曲になりそうなのですが、なにぶん昔の曲なのでLokiも発展途上でした。

13.月に啼き、朝を哂う花と ★★★
長尺バラード、しかも同じような雰囲気なのを二連チャンはキツい。というかSugarのバラードは全て、まったくポップさがないことに気づいた。
でもまあ、前の曲よりレベルアップしてんじゃないっすか。ラストの鎮魂歌的ドラマチックな展開なんかは好きな人好きそうだし。無難な締めです。

総評
ジャズでプログレッシブな技巧優れた楽器隊にヴィジュアル系全開でねっちょり歌うボーカルという、極めて前衛的なバンドの最初で最後のフルアルバム。
その後、シングル3枚、ミニアルバム1枚出した後に解散。シズナさん以外は皆シーンから姿を消したようです・・・。
Sugar再結成してくださいお願いします!